大切な方とのお別れが訪れるということは、ある人にとっては突然、ある人にとっては覚悟をしていた、ある人にとっては葬儀が終わっても受け入れられない――人の数だけ違うのだと思います。
ご遺体に面するその場所も、人それぞれです。自宅での看取りかもしれません。病院かもしれない、お世話になった施設かもしれない。事故や事件であれば、警察署ということもあります。
「安らかに休ませてあげたい」――まずはそこだと思います。家に連れて帰ってあげたい。それが難しいなら、せめて安心して休める場所にと願う。それが自然なお気持ちだと思います。
その気持ちに応えるため、葬儀屋というのは、正月であれ、お盆であれ、朝であれ夜であれ、駆けつけます。お迎えにあがり、安らかな状態――ご安置――をさせていただきます。
血のつながりだけが「近さ」ではないと、現場では感じることがあります。どのようなご関係であっても、どうしたらよいか分からないもどかしさを抱えるのは、同じだと思います。
その安らかさというのは、お気持ちの面だけの話ではありません。季節によって気をつけるべきことがあり、ドライアイスを適切に当てさせていただくのも、これ以上の変化をできるだけ穏やかに保つための処置です。
お仏壇やお参り道具も、きちんと整えます。お仏壇がないご家庭であっても、お線香やローソクをご用意し、手を合わせられる状態にいたします。
葬儀を依頼するということは、まず何よりも、安らかなご安置という状態に整えさせていただくことから始まります。それは、亡くなられた方の尊厳を守ることであり、同時に、近しい方々がその方のそばで、少しずつ心を整えていくための時間をお手伝いすることでもあります。
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